手術と入院の予定
針生検の止血している間に、先生が今日の本題を話してくれます。
アドレナリンがぎょんぎょん出てるときにそんな説明聞いてていいのかな、私、ちゃんと判断できるんだろうか、何年後かに後悔するのでは、などとも思いましたが。
まあどんな判断でもどこかで後悔するものです。
また、どちらにしろ右の生検結果を聞くために次回も外来があるので、いま決めなくてもいいとのこと。
先生の説明では切除手術は拒否権なしですが、いちおう乳房温存か全摘か選ばせてくれるそうです。
温存ならER+でPgR+なので、抗ホルモン剤タモキシフェン服薬と放射線照射治療がセット。
微妙に閉経前(まだ1年空いてない)だけど、針生検での診断通りなら服薬は5年、もし浸潤がんが混ざってたら10年。
放射線は平日毎日数分照射で、最低15回〜腫瘍の大きさや顔つきにより回数追加。
MRIに写っている塊の一番長いところ(長径)が9 mmなので、周りにマージンを15 mmつけて40 mmくらいの球体で切除するとのこと。
全摘ならドレンチューブ付き長めの入院。
でも基本それで終わり。
切った細胞の顔つきで、色々追加があるかも。
がんだと判っているので、左腋窩リンパ節のセンチネル生検を術中迅速で行い、もし転移があったら腋窩リンパ節郭清もやる。
この病院では「色素蛍光法」でセンチネルリンパ節を探すので、前日の処置は無し。術中に色素を注射するから痛くない。
(乳房の中央外側寄りの乳輪周りに注射するから、事前注射だと結構痛いらしいです。
放射性同位元素を注射する方法もありますが、病院側での管理が面倒なんだそうですよ。)
ちなみに、赤外線で光る青い色素なんだそうです。術後2〜3週間、乳房から脇への皮膚の下に青い色が残るとのこと。
リンパ節の細胞と乳がんの細胞は明確に形が違うので、顕微鏡で見るとはっきり判るそうです。
なので、術中迅速は検体を渡してから10分くらいで病理診断室から電話が返ってくるのだそうな。
リンパ節が上腕神経のそばにあるので、センチネル生検でもその辺を切ったりするから、腕にしびれや感覚異常などがでることも。
温存でも全摘でも手術時間は大体2時間、郭清する場合は3時間くらいみておきたいとのこと。
時間がかかるので全身麻酔でしかできない。
切除した病巣を病理で確認し、取り残し(断端陽性)や大きめの浸潤部があった場合などは、追加手術だったり抗がん剤投薬などのメニューも有り得るとのこと。
「総じて費用がかからないのは全摘、再発の確率も減らせる。ただし乳房再建するなら転院で、切除して数カ月から半年後くらいに再建することが多いので、また別途手術費がかかる」
(全摘だと実際には手術入院費は上がるけど、健保の高額療養費支給制度があるから支払いは変わらないわけで。)
という感じで、先生は全摘をオススメしてる感じ。
切りたい外科医だなぁと、偏見のままに聞いている私。
まあ、再発しないのが一番ですが、仕事休む都合もあるんですよね。
そして非正規雇用なのであまり休むと雇い止め(契約更新なし)を食らう可能性も。
ということで。
「先生、入院期間はどう違いますか?」
入院は温存なら5日間、全摘なら10〜14日間で傷口にドレンチューブを入れるからその廃液量次第、抜管できたら退院とのこと。
(腋窩リンパ節郭清の場合もそっちにドレンチューブを入れるので温存でも10〜14日間。)
土日を含められるか訊いてみたら、金曜日が先生の手術担当日だというラッキなー回答。
木曜入院・金曜手術・土日療養・月曜朝退院で予定が組めそうです。
私の仕事はデスクワークなので、術後良好なら月曜も遅刻で出社できるかも。
これなら実質2日休むだけでいけそうです。
引き延ばしても答えは変わらない気がしたので、「温存手術でお願いします」と伝えました。
次回外来までに先生の手術枠を調整確認して、入院予定日を決めておいてくれるとのことです。
(いちおう「次のときに『全摘に変更したい』っていうのも受け付けるからね」と言われました。)
入院前検査
止血が終わって、左のときと同様にガーゼとテープでがっちり固められたところで、先生が言います。
「このあと時間ある?」
「ほえ?」
勤務先には遅刻すると伝えてありますが、何時に出社するとは言い切ってないので大丈夫と言えば大丈夫。
「そしたら今日、入院前検査受けちゃおうか。来週でもいいけど、もしがんと関係ない体調不良(麻酔や手術に影響するなにか、例えば梅毒とかHIV感染とか)があったら、入院予定が組み直しになっちゃうし」
確かにその通りです。
でもそういうの、やっぱり前回に言ってほしいなぁ。
検査費とかも乗ってくるわけでしょう。右の生検は突発だったから仕方ないとしても。
そんなわけで、1Fの外科外来(執刀医の先生のとこ)で「手術前のエイズウィルス検査に関する説明と同意書」にサインをし、4Fで採血・採尿して、2Fで心電図、3Fで肺のレントゲンと、麻酔効いてるから痛くはないけどニブ重い右胸を抱えて病院内を上へ下へと移動することに。
前半3つは別にいいのですが、肺レントゲンが辛かった。
よりによってプルオーバーを着ていっちゃったのもあり、検査着に着替えさせられたのも大変だったし。
健康診断などと同じ正面からの撮影以外に、横向きで両腕を上げて撮ると言われ、ぶら下がり健康機みたいなのに両腕を伸ばして掴まった姿勢(足はぺったり床についてます)で撮影したのがしんどかったです。
右胸は今さっき針ブッ刺したとこで、テープでがちがちなんですがー。
本日のお会計と教訓
生検と入院前検査を一緒にやるのはよくないですね。
あと、病院に行くときはどんな理由でどんな科でも、服はすぐ脱げるやつ、靴も脱ぎ履きしやすいやつで行かないといけないと学習しました。
生検と検査で、合わせて本日のお会計11,260円。
次回は
- 右の生検結果と入院予定の確定
- 麻酔医の説明
- 外科看護師による手術やリハビリなどの説明
- 薬剤師と病棟看護師による入院の説明
ということで、またしても半休コースです。
詰め込んでる感ハンパないけど、何度も病院へ行くよりはまとめてもらったほうが私としては助かるので、文句はありません。
いよいよがんと入院と手術という、今まで体験したことのない事態が現実味を帯びてきました。